自分が発達障害と診断されていてこれから、どんな仕事に就こうか迷っているということはありませんか?
発達障害の方は仕事が上手くいかずに転職を繰り返してる方が多く、生活が安定せず貧困に陥ってしまう方や将来に不安を抱えている方が数多くいます。
発達障害の方は出来ることと出来ないことの凸凹が激しいため、今の日本社会が求めている満遍なく何でも出来る平均的な人材になることが難しく、頑張っていても社会で正しい評価を得られることが少ないです。
しかし、ITなどのパソコンを使用した仕事に就く事によって、これらの悩みを軽減することが可能ですので、その理由やIT分野で働くための方法について解説していきます。
また、発達障害の症状は出ているが診断が降りずに支援を受けることの出来ない発達障害グレーゾーンの方にも役立つ内容ですので、今の終わりのない苦しみからいち早く抜け出したい方には是非読んでいただきたい内容になっています。
発達障害とは何か

発達障害とは、脳の未発達や情報伝達が上手くいかないことによってコミュニケーションや学習などに障害を持ってしまう症状のことです。
発達障害という言葉は徐々に知られてきて症状の理解も進んできていますが、最近では発達障害の症状が大人になってから発覚するケースが多く、そのような方達は『大人の発達障害』として分類されます。
日本は発達障害への理解が昔よりは進んできているものの、他の先進国よりも、まだまだ生きやすい環境の整備や取りくみなどが進んでおらず、「発達障害グレーゾーン」と呼ばれる低度の症状を持っている方に取っては、とても生き難くなってしまっているのが現状です。
また、発達障害のそれぞれの症状や強みについて詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
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大人の発達障害は治療するのではなく生き方を考える方が重要【人間関係で悩んでる方にオススメ】
大人になってから、仕事を通して今まで関わってこなかったタイプの人達とのコミュニケーションを取る機会が増えてくるかと思います。 その中で、相手の気持ちが理解できない場面や意思疎通が上手くいかなかったり、 ...
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発達障害の人が仕事で困ること

発達障害の方は定型発達(発達障害でない人)に比べて、コミュニケーションやマルチタスクが求められる仕事が苦手で、言われた指示の裏を考えることができずに相手のイメージしていたことと違う行動をとってしまったり、複数のタスクを同時並行で進めてしまうと集中力が持続せず仕事のパフォーマンスが著しく低下してしまう方が多くいます。
例えばASD傾向の強い方だと、相手の気持ちを読み取ることが苦手なため、仕事を行う上で一番重要な『報連相』ができない状態になってしまう場合があります。
具体的にどういう風に報連相が苦手なのかというと『どう報告したらいいのか』『どのタイミングで連絡したらいいのか』『何を相談したらいいのか』ということが分からない状況に陥りがちな状態になります。
最終的には仕事でのコミュニケーションが上手くいかない事や、ミスを連発してしまうことから人間関係が悪化してしまい修復できない状態になってしまう場合が多くあります。
発達障害の当事者一人でも明日から出来る対処法
発達障害の方にはいくつくか仕事上で困る共通点がありますので、全員の状況に当てはまるわけではないですが当事者一人でも、ある程度問題を解決する事も可能です。
そこで、下のように発達障害の方によく見受けられる職場での困りごとに対処する方法を質問形式でご紹介していきますので、難しいところもあるかもしれませんが、参考にしていただければと思います。

口頭で指示されたことが直ぐに忘れてしまうのですが、どうしたら良いでしょうか?
例えば、電話対応をしている時や、複数人で会議をしている時などは、特にこの症状が出てしまいます。。。
ゆっくりと説明してもらいながらメモを取るように心掛けましょう。
また、発達障害の方は他の事に気が取られる場合が多いので、複数人で話をする時は個人的な質問の時間を設けてもらうと良いでしょう。


相手の話している言葉が言語として認識しずらいのですがどうしら良いですか?
例えば、『Bさん、これこれの〇〇を明日の〇〇時までにしておいて』など途切れ途切れで話が聞こえてしまいます。。。
発達障害の方は失敗への恐怖心や手間を取らせてしまうことへの申し訳なさを人一倍感じてしまうため、今聞き取れている前後の言葉で話を推測してしまう場合があります。
失礼のない範囲で聞き直してみて、それでも聞き取れない場合はゆっくり目の声でハッキリと話してもらうようにしましょう。


言われた指示の意味や本質を理解しずらいのですが、どうすれば良いでしょうか?
例えば、『Aさん、〇〇を〇〇のみたいな感じにしておいて』と曖昧な指示をされた場合によく意味の取り違いをしてしまいます。。。
指示をされた時に、自分の言葉で『これこれは、こういうことですか?』という風に聞き返してみることで、お互いの認識のズレを修正させることが出来ます。
発達障害の方は相手の気持ちを汲み取ることが苦手なため、どうしても思い込みで作業してしまう傾向があります。もしも具体的な指示が必要な場合は、可能であればテキストベースで指示をいただきましょう。


報告、連絡、相談が苦手なのですが、どうすれば良いでしょうか?
例えば、『どう報告したらいいのか』『どのタイミングで連絡したらいいのか』『何を相談したらいいのか』かが分かりません。。。
この問題は難しい問題で、直ぐに解決することは難しいですが、普段から同僚や上司とコミュニケーションなどの意見交換をすることによって、相手の気持ちが理解できるようになってきます。
だからと言っても発達障害の方特有のコミュニケーションが苦手という特徴が、この事を阻んでしまうのですが、少しづつでも普段からのコミュニケーションを積み重ねる事を心がけてみるようにしましょう。


同時並行で複数の仕事を行うと、集中力が低下したりミスを連発してしまうのですが、どうすれば良いでしょうか?
例えば、何かの作業をしている時に『Aさん、これもやっておいて』と言われると、意識が散ってしまいがちになってしまいます。。。
発達障害の方は脳のワーキングメモリーが少ないことが原因で、同時並行で作業をすることが苦手な方が多く見受けられます。
その特徴をカバーするためには、キリの良いところで業務を切り替えてみたり、可能であれば直前の作業の記録を取ってから並行する作業に入る事をオススメします。
イレギュラーな業務が発生してしまうのは仕事をやっている上では、仕方がないことではありますが冷静に対処することによって、ある程度は軽減することが可能です。

発達障害の方が仕事で困っている事への抜本的な対処法
発達障害の方でも、その症状や困っている事は職場の状況やその方の障害の種類によって変わってくるため100%解消できる対処法が存在するかと言うと、そうでもありません。
まずは、自分の困っている事を紙に書き出してみて、自分の強みと弱みをハッキリとさせることから始めてみる事をオススメします。
その上で自分に出来ること出来ないことをハッキリとさせて、分かりやすく上司や同僚に自分の思っている事を伝えてみると良いでしょう。
例えば、『私は何々は出来るのですが、こういうことが症状として苦手なため、他の方に作業を割り振っていただけないでしょうか?』と相談した後に『私は、これこれの作業でしたら得意ですので、そういった作業は私に振っていただければ問題なくこなせます』と言う風に必ず、出来ない事へのフォローする内容を明確にする形で相談することがコツです。
もしも、上司や同僚から理解を得られなかったとしても、その職場は発達障害に配慮している余裕が無い職場と割り切ってしまって、別業種や配慮のある職場への転職を考えてみることをオススメします。
発達障害の人が避けるべき仕事

発達障害の方はコミュニケーションやマルチタスクが苦手という特徴があり、相手の話の意図を汲み取ることが苦手であったり、同時並行で複数の業務をこなすことが出来ないという方が多く見受けられます。
また、発達障害が原因でうつ病や引きこもりになってしまうなどの、二時障害を発症してしまう場合もあるので、事前に発達障害の方が苦手な業種を知っておく事によって、そのようなアクシデントを避けることが可能です。そこで今回は、発達障害の方がよく苦労してしまう仕事をご紹介したいと思います。
発達障害の方でも人によって得意不得意の個人差や職場の状況も異なるため、一概にこれは出来ないと断言は出来ませんがある程度はフィルタリングすることが可能です。例えば下のようにコミュニケーションやマルチタスクが求められる仕事が上げられます。
避けるべき仕事
- コンビニ店員
- コールセンター業務
- 営業職
- 精密さとスピードが求められる工場での業務
発達障害の人は働くことが向いていないのか

発達障害の方は苦手なことが多いため『働くことが向いていないのでは?』や『自分に出来ることなんてあるのかな?』と錯覚してしまいがちですが、自分の得意とする事を活かせる適切な職場につくことができれば、上手く定着することが可能です。
今現在は職場での人間関係が上手くいってないかもしれませんが、冷静に考えてみると職場の環境が悪かったり、そもそも適職につけていない場合がよくあります。
ですので、自分が今どんな状況なのかを冷静に分析してみて、どういう職場なら働きやすいのか、適職は何なのかという事を自分で考えてみたり第三者の意見を貰うなどして考えるようにしてみましょう。
向いていない仕事チェックリスト
- 働いている業種は適正か
- 集中できる環境で仕事が出来ているか
- 自分の納得できる結果が出せているか
- 毎日、仕事にやり甲斐を感じられているか
発達障害の人にはITを活用した仕事が向いている理由

今まで話してきた内容は、発達障害の方が仕事で困ることが中心でしたが、ここから発達障害の方が社会で活躍するためには、どうしたら良いかについて解説していきたいと思います。
結論から先に言ってしまうと発達障害の方はITを活用した、Web系のお仕事が向いているのですが、その理由について説明します。
なぜIT分野の中でもWeb関連のお仕事が向いているかと言うと、まずは働く環境がパソコンさえあれば構築できるので、自分の働きやすいように環境を作り変えることができると言う点です。
例えば、音や視線に敏感な方や他の仕事仲間との関係性を最低限に抑えたい方であれば、リモートワークに切り替えることによって、集中力が持続した状態で仕事をすることが可能になります。
またWeb系の分野では、分業制のスタイルの仕事の進め方が進んでおり、出来ないことは他の人に任せて自分の得意な分野に全力で臨むことが可能です。
ITが向いている理由
- 分業化されているので自分の得意分野のみで仕事ができる
- リモートワークなど在宅で仕事ができるので、緊張を減らせる
- 指示がテキストベースで分かりやすいので、ミスを減らすことができる
- 苦手なコミュニケーションを最小限に抑えられる
発達障害の人でもできるITのお仕事

発達障害の方でも出来るITのお仕事は主にWeb系などのパソコン一台あれば、インターネットを通してできるお仕事になります。具体的にどんな仕事があるのかと言うと、Webデザイナー、Webエンジニア、Webライターなどのお仕事があげられます。
ただしこれらの仕事に転職する注意点として、まずは従業員が10人以上で構成されている会社を選ぶようにしましょう。
なぜ10人以上の会社を選ぶ必要があるかと言うと、人数が少ない場合だと全員が平均的になんでもこなせる人材を求めている場合が多いので、そのような職場では分業化されていることが少なく自分の能力を存分に出し切ることが難しいからです。その他にも、在宅勤務は可能であるかや、そもそも障害に理解のある職場であるかという点を注意して転職活動をするようにしましょう。
向いているITのお仕事
- Webデザイナー
- Webエンジニア
- Webライター
発達障害の人がIT分野に就労するための支援サービス

もしもIT分野への転職を本気で考えていく場合、独学ではなく学習から就労までトータルにサポートしてくれる発達障害の方専門のサービスを利用する事をオススメします。
そうする事によって、自分自身の特性にあった学習方法のノウハウを習得できたり、就労後のメンタルサポートも受けることができるからです。そこで、ここでは発達障害の方でもIT分野への就労に繋げる事をサポートしてくれるサービスをご紹介します。
障害者の支援に特化したWeb・IT就労移行支援事業所 (at GP)

こちらのサービスは障害者の方の支援に特化したサービスを展開していらっしゃるat GP(アットジーピー)が提供しているサービスです。
業界未経験からでも実践的なスキルを、プロのクリエーターのアドバイスを元に身に付けることができます。将来に渡って長く使い続けられる技術を身に付けることができるので、これからの情報化社会で生き抜くための技術を得ることができます。
また、特定の条件を満たしていればWeb制作のスキル習得にかかるか費用は0円なので、ぜひ検討してみる事をオススメします。
発達障害の人の就職先にオススメなIT企業

発達障害の方にオススメなIT企業は、まずは発達障害に配慮があり、在宅勤務ができて、分業が可能という条件を満たしている職場を探さなくてはなりません。
その場合、どのようにして条件にマッチする求人を探し出せば良いのか困ってしまう場合があると思います。そこで、ここでは発達障害の方向けのITのお仕事を検索できるサービスをご紹介したいと思います。
at GP (アットジーピー)

at GPという障害者の転職支援に特化したサービスをご存知でしょうか?
at GPは専門のキャリアアドバイザーが、キャリアカンセリングを行い就職までをトータルにサポートしてくれるサービスになります。発達障害の方向けの転職サービスの中では実績ナンバーワンのサービスになりますので、一度利用してみる事をオススメします。
まとめ
今回は、発達障害の人でもできるITのお仕事と、就労するための方法を解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
発達障害の人は症状が理解されにくいことから、『甘えている』、『何でこんな事も出来ないの?』と思われることがありますが、自分に出来る事に特化する仕事に就くことによって、この問題を軽減できることが理解していただけたかと思います。
また、働く企業側の労働環境が自分にとって働きやすいのか、障害に対する理解があるのかという点も、事前に応募する前に必ずリサーチするようにしておきましょう。
障害に理解があるからと言っても、全てを障害のせいにして出来ないことを全くしないというのは人間関係の悪化に繋がってしまう場合があるので、ある程度はできるようにするようにはしておきましょう。
ですので、自分の出来ないことは誰かがカバーしてくれている事を認識しながら、必ず感謝の気持ちを持って仕事をするように心掛けましょう。

